2013年12月18日

第1回「スペースカフェ☆お茶の水」 開催報告

古くからの建造物や名所も多く歴史的な魅力を持つ御茶の水。文京区湯島から千代田区神田にいたる千代田区神田駿河台を中心とした一帯には、多くの大学や専門学校、予備校が集まる日本国内最大の学生街があり、神田神社、湯島聖堂、ニコライ堂等を始めとする宗教施設、国内最大の書店街・楽器店街・スポーツ用品店街、老舗名店街など名所を多く抱え、広範な文化ゾーンを形成しています。

この地に、2011年8月に日本宇宙フォーラム(JSF)が移転。さらには、2013年4月に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が東京事務所を構えたことをきっかけに、知的好奇心にあふれる街の特性を活かして、宇宙の研究開発の情報発信拠点としての新たな役割を果たしたいと考えています。

その取り組みの第一弾として、「スペースカフェ☆お茶の水」と銘打ったサイエンスカフェを定期的に開催することになりました。主催は、「スペースカフェ☆お茶の水」実行委員会です。実行委員長のJAXA宇宙科学研究所・広報普及主幹の阪本成一教授を筆頭に、東京大学やJAXA、JSFからの宇宙関係者の他、地元の商店街(お茶の水茗溪通り会)、お茶の水地域連携のスペシャリスト集団であるNPO(お茶の水公共空間マネジメント)代表といったメンバーが結集しました。お茶の水地域の魅力と宇宙を混ぜ合わせ、魅力的なコンテンツを生み出す底力をもった素晴らしい委員構成となっています。
JSFは、自主事業として事務局業務を担当しています。

記念すべき第1回は、話題を集めていたアイソン彗星をテーマとしました。
開催概要は以下の通りです。
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第1回 スペースカフェ☆お茶の水

テーマ:
今を輝け!アイソン彗星−人類は君を忘れない

日時:
11月27日(水) 18時45分〜

場所:
ECOM駿河台(御茶ノ水駅から徒歩3分)

モデレータ:
阪本成一氏(JAXA宇宙科学研究所 教授・広報普及主幹)

ゲスト:
臼井文彦氏(東京大学 研究員)※すばる望遠鏡でアイソン彗星を観測した天文学者
大川拓也氏(日本天文協議会 アイソン彗星キャンペーン実行委員)
大西浩次氏(長野高専 教授)

電話出演:
渡部潤一氏@飛騨天文台(国立天文台 副台長)
花山秀和氏@アリゾナ(国立天文台・石垣島天文台 研究員)

ライブ中継:
ネコビデオ ビジュアル ソリューションズ(NVS)
(ニコニコ生放送、USTREAM)

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豪華な講師陣、またアリゾナや飛騨天文台の観測隊が電話出演するなど、盛りだくさんの企画となりました。

サイエンスカフェという趣旨なので、こじんまりとした会場には32名の来場者がありました。ただし、少人数の来場者を補って余りある方々がネット越しに視聴されていました。その数は1,122名(延べ人数)に上りました。中継映像は録画されていますので、いつでもご視聴頂けます。
※リンク先は以下のスペースカフェ公式サイトでご確認ください。

公式サイト: http://www.scafe-ocha.jp/

また、開催をより多くの方々に知っていただくため、メディア関係者にも積極的に声掛けしたところ、月刊星ナビや天文ガイドの出版社からも参加者がありました。結果的に、これらの雑誌に開催レポートが掲載される予定になっています。なお、実行委員による開催レポートも公式サイトに掲載されていますので、ぜひご覧ください。

スペースカフェとの抱き合わせの目玉企画が星空観望会で、普段、お茶の水界隈にいる方々を巻き込むための場を作り出します。この観望会の実現には協賛の株式会社ビクセンの大きなサポートが必要不可欠でした。なんと望遠鏡2台(屈折式、反射式それぞれ1台)と双眼鏡2つ他を、無期限でご提供頂きました。この場をお借りして、御礼申し上げます。星空観望会は、スペースカフェ講師とのフラットな交流の場ともなり、参加者にも大変好評でした。もちろん通りすがりの方にも望遠鏡をのぞいて頂きました。
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スペースカフェは隔月開催を目標にしています。このペースを実現するために事務局と一心同体になって頑張っているのが、共催団体でもある「お茶の水スキマ大学」の若者達です。地域の学生団体出身者である中心メンバーと、「スペースプロデューサー」としてスペースカフェをサポートする学生たちのモチベーションはかなり高く、今後の活躍に期待できます。こういった若い力の存在は、事業を継続させる原動力となるでしょう。これからのスペースカフェにぜひご期待ください。

日本宇宙フォーラム 宇宙利用事業部
高木俊暢
posted by 事務局スタッフ at 13:01| UNIVERSEニュース

2013年12月10日

ゼログラビティで思う事

おいしいものが食べたい、きれいな服が着たい、清潔で快適なところに住みたい。興味のある勉強や仕事に就きたい、と色んな欲望が人間にはあります。しかしこれらの欲望は、無意識下に「生きている事が当たり前」という前提があるからではないでしょうか。いうなれば生きる事への不安がないから生まれる欲望です。

日本中の皆さんへはアイソン彗星消滅でがっかりする暇なく、また新たな宇宙の話題がやってきました。
「ゼログラビティ」−この映画は宇宙という漆黒の暗闇の中で、人間の欲望の原点である「生きたい」に差し迫った作品です。

12月5日のレッドカーペッドに登場した主人公のサンドラブロックは、ショルダーオフのドレスといういで立ちながらも、ファンの熱気と相まって、冬空の六本木を吹き飛ばす迫力でした。
また自身の小さいお子さんが日本に来るのを楽しみにしてたり、日本が最後のワールドツアーになるのでビタースィートだとつぶやいていたキュアロン監督率いる一行も交え、楽しい雰囲気でジャパンプレミアは行われましたが、映画の内容は、宇宙を仕事として身近に感じる私たちですら恐怖を感じました。
上映後最後のクレジットに「NASA」はなかったものの、サンディは映画がクランクインする5カ月前から(おそらく宇宙)関係者のインタビューや筋力の訓練等欠かさなかったそうで、大女優である彼女からは一緒に宇宙飛行士を演じた、旧知のジョージクルーニーへ撮影現場ではジョークを禁止にしたほど、と。
この映画にかける役作りの真剣味も十分伝わってきます。

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それぐらい真に迫った内容ながらも、公開前のためネタばれにならない程度に私から1つだけ。
宇宙でライアン博士(サンドラブロック)の悲痛に暮れるシーンがあるのですが3D効果で、巨大な涙粒が観客席に飛び込んできます。
ところがです!実際の宇宙では涙は粒にならないをご存知ですか?
自然にあふれた涙はいつまでも目に張り付いてるんだそうです。
JAXAで過去催行したおもしろ実験での目薬投下では無重量下を利用して丸い液薬を目に押し付けていたため、私もこの話にはびっくりしました。(詳しくはJAXAWEB掲載のおもしろ実験をご覧下さい。)いわば涙は人間から作られた生ものだから…なのでしょうか…。

映画を見た皆さんは、おそらく生きている事の喜びやありがたみを改めてかみしめるかと思います。
もし私同様「怖い」と思った方は、どうぞこのお話を思い出して心を落ち着かせてください。
12月中旬から公開だそうです。

宇宙航空研究開発機構 広報部
鍛冶由紀子
posted by 事務局スタッフ at 09:42| UNIVERSEニュース