2014年10月28日

映画妖怪ウオッチ、JAXAにあらわる!

日本だけでなく世界を感動の渦に巻き込んだ「はやぶさ」。その次号機がいよいよ、太陽系や地球生命の起源と進化の過程を知る手がかりを求めて11月30日 種子島宇宙センターから打ち上げられます。
今回は協賛企業を募っての応援キャンペーン活動を行っており、その第一号が国民的キャラクターの「妖怪ウオッチ」の映画。ジバニャンがJAXAの奥村理事長へ表敬訪問を行いました。

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はやぶさを前にして奥村理事長とジバニャン
(C)「はやぶさ2」応援キャンペーン実行委員会/(C)LMYWP2014


皆さんも「はやぶさ2」を応援してくださいね!

宇宙航空研究開発機構 広報部
企画・普及G 鍛冶由紀子
posted by 事務局スタッフ at 19:57| UNIVERSEニュース

2014年07月31日

宇宙開発ペーパークラフトの製作

東京広しといえど、朝出勤してから間もなくペーパークラフトを作り始めるOLは私たちぐらいでしょうか。同僚には「朝から楽しそう」とか「うらやましい仕事だなぁ」とか、からかわれることも多いのですが、私たちは至ってまじめにペーパークラフトの試作品を作っています。

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これまでに作った試作品の一部。


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ペーパークラフトを作るときに使用する道具。おススメは、アートナイフ。
長時間握り続けても指が疲れません(つりません)。イプシロンロケットの
定規は、紙をしごく時に使っています。指が届かない所で使うヘラや
ピンセットはいただきもの。(私物 ※カッティングボードは除く)


そもそもペーパークラフトの製作を始めたきっかけは、Space iの連携科学館から「低予算で宇宙の企画展をやりたい」とご相談いただいたことにあります。JAXAから展示模型を無償で借りることができますが、輸送費用と保険料が掛かります。これらの費用でさえ、大きな負担となる科学館は少なくありません。そこで展示模型の代用品として、ペーパークラフトに白羽の矢を立てました。ペーパークラフトなら、「担当者の熱意」と「会議室程度のスペース」、そして「低予算」で、気軽にミニ企画展を開催することができます。輸送や置く場所に困ることもなく、取り扱いも手軽です。

最近はインターネットの無料配布が主流のペーパークラフトですが、私たちはあえて紙の質感や型紙(抜き入り)にこだわりました。多忙な学芸員の方が短時間で制作することができ、模型と並べても見劣りしないクオリティーを目指して設計を進めています。さらに、宇宙開発の広報に携わるJSFならではのこだわりとして、ロケットを開発する技術者が「外せない」と考えるポイントを表現し、どこかに「動く部分」を持たせることも課題としました。

まずは、シンプルな構造体のロケットの設計に取り掛かっています。今秋、現在活躍しているH-IIAロケット標準型(H2A202)やイプシロンロケットなど、主要ロケットの完成を目指しています。打ち上げパブリックビューイングの会場で説明に使ってもらえるように、実機と同様に分離できるタイプを試行錯誤しながら作っています。100分の1サイズのスケールモデルに統一することで、将来的に「日本の固体燃料ロケット」、「日本の液体燃料ロケット」などシリーズでの展示も可能となります。

また、このペーパークラフトには「解説シート」が付きます。ロケットを開発する技術者のお話が非常におもしろかったので、「解説シート」にまとめることにしました。こちらも、どうぞお楽しみに。

小学生以上を対象に、ペンシルロケットの工作キットを作りました。完成したペンシルロケットは、ストローを使って飛ばすことができます。全長23cmの標準型ペンシル(Half-30S)をモデルにしています。笑い話ですが、先端の鉄部分にさびが発生していることがわからず、写真を見ながら茶色の点々はなんだろうとずっと考えていました。JAXA宇宙科学研究所に展示されている実機を見て、一目瞭然でした。1955年に水平試射実験が行われてから60年近くも経っているのですから、さびていても不思議ではありません。

ロケットの次は、人工衛星を作りたいと考えています。難易度が高くなることは避けられないのですが、フェアリングに衛星を格納でき、太陽電池パネルを展開させ、主要な観測機器も作り込んで…と、夢は広がります。

日本宇宙フォーラム 広報・調査事業部
京田綾子
posted by 事務局スタッフ at 17:32| UNIVERSEニュース

2014年06月04日

土星を観よう!

土星は環(リング)がある惑星として有名です。小型の望遠鏡でも簡単に見ることができるので、もし、まだ、見たことがない人がいたらぜひ、チャレンジしてみてください。今年の場合、いま土星は見頃を迎えています。南の空に、赤く輝く火星。火星から左手側(東側)に目をそらしていくと、火星からこぶし3〜4個ぶん離れたところに、もう一つ明るい星が見えます。これが見頃を迎えた「土星」です。一等星より明るい0等星の明るさで、てんびん座のほぼ真ん中に位置しています。

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望遠鏡を持っていなくても、全国津津浦々に、公開している天文台施設があります。高原や人里離れたところに大型の公開天文台施設がありますが、街中でも科学館やプラネタリウム館で週末などに観望会を開催しているところもあります。事前申し込みが必要な場合や、空いている日時が限定されている場合もありますので、事前に確認してから出かけましょう。

望遠鏡で土星を見ると、本当の土星のサイズは地球の直径の9倍(太陽系で木星に次いで大きい)、重さは95倍もある巨大なガス惑星なのにもかかわらず、とても小さく、かわいらしく見えます。観望会でもっとも人気の高い天体が土星です。

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石垣島天文台(国立天文台)にて


次に、土星の話題ついて紹介しましょう。1997年に打ち上げられた米国NASAの土星探査機カッシーニは、7年間の旅(32億キロ)ののち、2004年に土星に接近、その後、土星とその周りを回る衛星たちを調査しました。カッシーニの活躍を契機に、土星と環、衛星について、いくつもの新しい知見が得られています。

例えば、土星の環が小さな氷の粒子で出来ていること。驚くほど細かいところまで捉えたその画像には数千もの細い環とそのすきまが写っていました。環は差し渡しで20万キロメートルを超えるのに、とても薄くて、最も薄いところでは3メートルの厚さしかありません。このため、15年おきに地球から見ても環がまったく見えなくなる時期があるくらいです。

土星の環が太陽系形成期、すなわち、46〜40億年ほど前の大昔に形成されていたなら、環はすでに黒ずんでいるはず。ところが白く輝くのは形成されたのが最近との説が有力でしたが、じつは、スーパーコンピュータによるシミュレーションにより、常に、塊が壊れ、また形成されという過程が環のなかでは繰り返されているため、常に白く輝いていることが分かりました。

土星の衛星についても数多くのことが分かりましたが、いま、研究者たちがもっとも心惹かれる衛星は、エンケラドスです。エンケラドスは土星から24万キロメートル離れたところを33時間ほどで公転しています。直径は平均500キロメートルほどで、土星の衛星としては6番目の大きさです。

カッシーニの探査から、エンケラドスの南極近くにタイガー・ストライプと呼ばれる平行に走る4本の巨大な裂け目が見つかりました。長さが130キロ、深さは数百メートルもあります。この断層から、間欠泉が吹き上がっていることが分かりました。

まるで火山噴火のような活動は、木星の衛星イオや海王星の衛星トリトンでも見つかっていますが、それらと比べてもこのエンケラドスの吹き上がる氷の粒子は太陽系内でももっとも壮大な眺めといえます。じつに、このエンケラドスの氷の噴火によって、土星の環の一つEリングが形成されていることも判明しました。エンケラドスの南極表層の下には海が広がっていることは間違いなく、気の早い人は生物が存在するのではと予想するくらいです。

このような土星と土星の環、そして、土星を回るまるで太陽系のミニチュアのような60個を超える個性あふれる衛星たちにも思いを馳せて、今晩の土星をながめてみてください。

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エンケラドスの表面(NASA提供)


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エンケラドスから吹き上がる間欠泉(NASA提供)


国立天文台 天文情報センター
縣 秀彦
posted by 事務局スタッフ at 10:33| UNIVERSEニュース